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温度差ストレスによる皮膚への影響
2022-03-31

メラノサイト刺激因子※1の増加によりメラニンが作られやすくなる

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:釘丸和也)は、温度差のある場所を行き来するなどの行動により、皮膚が温度差にさらされた時の影響を研究し、以下を発見しました。

 

温度差にさらされることにより、表皮細胞でのメラノサイト刺激因子の一種※2の遺伝子発現が増え、メラノサイトでのメラニン(色素)の産生が促進される

 

※1 メラニンを産生する色素細胞「メラノサイト」を刺激する因子。メラニン産生を促す。
※2 Stem Cell Factor, SCF、遺伝子名はKITLG

 

 

皮膚の表面温度(皮膚温)は環境の温度変化によって大きく変化しますが(図1)、私たちを取り巻く環境の温度は、年々少しずつ上昇しています(補足資料1)。ポーラ化成工業では、皮膚温の違いが皮膚に与える影響を研究しており、これまでに皮膚温が高いときほど日焼けしやすくなることを見出しています※3。今回研究を進め、温度が一定の場合よりも、夏に屋外と屋内を行き来した場合やマスクの着脱前後※4のように異なる温度にさらされた方が、皮膚でメラニンがより作られやすくなる可能性があることを発見しました。

 

※3 参考リリース:
「暑さ」が日焼けとシミに拍車をかける 時計遺伝子の暴走を阻止し、「暑さ」によるメラニンの過剰産生を抑制
(2019年1月31日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20190131.pdf
※4 マスクの着脱前後でマスクに覆われる部分の皮膚温が約5℃変化することを確認

 

 

実験では、高温で培養した表皮細胞(温度一定)と、高温培養後に一時的に低温で培養し再び高温に戻した表皮細胞(温度差ストレスあり)の培養液を、紫外線を照射したメラノサイトにそれぞれ加え、反応を観察しました。その結果、温度差ストレスありの表皮細胞の培養液を加えたメラノサイトの方が色が濃くなり、メラニンがたくさん作られることが分かりました(図2)。このときメラノサイトではメラニン産生関連因子の遺伝子発現が高まっていたことから、これらの因子によりメラニン産生が増えたと考えられました(補足資料2)。

 

この理由を明らかにするため温度差ストレスによる表皮細胞側の変化を調べたところ、メラノサイト刺激因子の一種であるSCFの遺伝子発現が高まっていました(補足資料3)。つまり、温度差ストレスにより表皮細胞がメラノサイト刺激因子をより多く分泌し、メラノサイトのメラニン産生を促したと考えられました(図3)。

 

 

 

 

温度差ストレスに関する知見を活用することで、お一人おひとりの肌の本来の透明感を引き出すことに貢献できると考えています。

 

◆温度差ストレスに関連する研究については、下記リリースもご覧ください。
「温度差ストレスによる皮膚への影響(2) 表皮細胞で炎症性因子の発現が増える」
(2022年3月29日)
http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20220329_02.pdf 

 

【補足資料1】 10年間の平均年間最高気温の推移

 

 

東京における19世紀末から昨年までの10年間毎の平均年間最高気温を図4に示しました。

グラフから分かるように、平均年間最高気温は上昇傾向にあり、1882~1891年から2012~2021年にかけて約4℃上昇しています。

このことから、夏の屋外と冷房の効いた屋内との温度差は年々大きくなっており、皮膚が温度差にさらされる機会が増えていると考えられます。

 

【補足資料2】 温度差にさらされた表皮細胞のメラノサイトに対する影響

 

温度差にさらされた表皮細胞の培養液によって、メラノサイトのメラニン産生が増えた原因を確認するため、あらかじめ紫外線(UVB)を照射し活性化させたメラノサイトを用いて、メラニン産生に関与する遺伝子群の発現量の変化を確認しました。

 

温度差にさらされた表皮細胞の培養液をメラノサイトに加えると、メラニン合成酵素(チロシナーゼ)やメラニン合成を制御する因子(MITF)などの遺伝子の発現が高まった(図5)ことから、これらの因子が増えたことによりメラニン産生が増えたと考えられました。

 

【補足資料 3】 温度差にさらされた表皮細胞での遺伝子発現の変化

 

 

補足資料2の結果から、温度差にさらされた表皮細胞は、メラノサイトを刺激してメラニン産生を促す因子をより多く分泌する可能性があると考えられました。

 

そこで、温度差にさらされた表皮細胞の遺伝子発現の変化を調べたところ、メラノサイト刺激因子の一種であるSCFの遺伝子(KITLG)の発現が高まっていた(図6)ことから、この因子によりメラノサイトが刺激され、メラニン産生が増えたと考えられました。

 

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000316.000036737.html

※Poursoinベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています