2020年からの新型コロナウィルスによる感染症の広がりは、私たちの生活に大きな影響を与えました。観光や飲食といった業界は、経済的に大きな損失が出ています。まだまだそこから抜け出せていません。残念ながら、回復にはしばらく時間がかかりそうです。
他方、化粧品業界は、以下のような数字が出ています。回復に向かっていると言えますね。海外からの観光客による、日本メーカーの化粧品ブランド購入が、とても減ってしまいましたが、コロナ禍での「おうち美容」については、ニーズが続いていると言えるでしょう。
化粧品国内市場(2021年11月12日現在、富士経済調べ)
2020年度2019年度対比
2兆7,502億円85.55%
2021年度見込2020年度対比
2兆8,415億円103.3%
人が人らしく生きるための「衣食住」に、お化粧が含まれるか、生活必需品と呼べるかどうかは微妙です。それでも、外出がへって、他の人と触れ合う機会が少なくなったとしても、
「キレイになりたい!」という美しさへの欲求は、なくなることはないようです。
【消費者による購買動向の変化】
化粧品の市場自体は、国内の需要からすると、徐々に復調する方向にあります。しかしながら、消費者が化粧品の買い方は、明らかに変わってきています。最近は、ネットショッピングがはやっていますが、化粧業界にも、同じことが言えそうです。
感染症の拡大防止、という目的で、お店側の営業時間が短縮されてしまいました。今までは店頭で、「サンプルを試めしたい!」、「店員さんのアドバイスがほしい!」、というお願いを叶えてもらいながら、化粧品を選んでいました。しかし現在は、これができなくなってしまっています。
そこで、買う人側としては、自宅でもリサーチができる、インターネット経由でのお買い物に切り替えました。時間を問わずに、各メーカーのラインナップや大体の価格をチェックできるので、特に若い年代では、事前のネット調べが増えています。
人流を少なくすること、人が密集するのを避けることが、引き続き求められている中、この傾向は続くことが予想されます。各メーカーでも、自社のウェブサイトの内容を充実させたり、ショッピング機能を充実させたりと、販売に向けての対策に力を入れています。
【新技術を活用した化粧品ニーズへの対応】
化粧品は人の肌に直接関係するので、本来であれば、実物サンプルを利用して、自分に合った商品を選びたいところです。可能な限り、「実物と同じようなトライアルを行いたい!」というのが消費者のニーズだと思われます。
それをある程度叶えてくれるのが、「AI(Artificial Intelligence、人工知能)」や、「AR(Augmented Reality、拡張現実)」と言われています。IT技術の発達により生まれた二つのテクノロジーですが、一見関係なさそうに見えて、化粧業界とは………………………………………
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